審査員にならなくて良かった

引退すると暇だ。暇だといろいろなことが頭に浮かび、余計なことを考える。 私の人生これで良かったのかなんて大げさなことではないが、現役の最後にISO審査員をしたほうがよかったか、しなくて良かったのかということが頭に浮かんだ。 監査員専業という仕事だったので、出張が仕事という点では審査員と同じようなもので、飛行機に乗った回数も新幹線に乗った回数も変わらなかっただろう。しかし即物的な遵法やリスクということでなく、マネジメントシステムの監査であるということが大違いだ。遵法をみるよりマネジメントシステムの方が楽で間違えても安心という違いがある。そう考えると審査員の方が楽だ。だけどじゃあ審査は価値があったのか、それが生きがいになるかということが考えるところだ。 他方、同じ仕事ではなくいろいろな仕事もした方が面白かっただろうなあという思いも捨てきれない。 だが結局やはり審査員にならなくて良かったというのが結論だった。 それは自分の良心に嘘をつかなくてよかったということだ。曖昧模糊の審査基準でもって適合、不適合なんていうよりも、これは法的に大丈夫、これはだめだから是正しないと問題だという仕事は即物的でレベルが低いと思われるかもしれないが、真剣な判定をしていたということがやはり私の誇りだ。 審査員であった場合、己の仕事に誇りが持てるのか、自分が審査している相手方に幸福を与えるのかと考えると、とてもそうだと割り切る自信はない。 誤解なきよう 規格では○○とありますが、マニュアルにありません…

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