ISO認証とは何だったのだろうか

まだISO認証制度というのが存続しているが、もう影響力は非常に小さく社会的な存在感はほとんどない。 では過去20年間、ISO認証制度というものはどんな意味があり、日本社会にどんな影響を与えたのか、そんなことを考えた。 ビジネスとしてISO業界の規模は非常に小さい。それは最大時2008年頃だろうけど、認証そのものの総売で450億、コンサルとか研修とか書籍合わせてその倍、900億程度だったろうと推察する。2015年時点、認証だけで300億、その他合わせて500億程度ではないだろうか。そして現時点減る一方である。 1992年頃、一般企業はISO9000s認証に遅れるなと必死になった。その需要に対して外資系認証機関だけでなく業界系というか各業界ごとに認証機関を作って遊休人員の活用と外部流失費用の回収を図った。それはいかなる効果があったのか、悪影響はなかったのか? そこんとこを追及するといろいろなことが見えてくるのではないかと思う。 そして今となれば、いかにして幕引きするのか、認証機関を清算するのかというのが重大な問題となってきた。 いくら損を出さなければというスタンスであろうと、本体が傾いている業界が多いからいつまでも現状のままというわけにはいかないだろう。 まだこれについて考え始めたところで、まとまったら本家に書きたい。 どなたかそんなことを検討されているなら協力して業界分析をまとめませんか。

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いつまで働くか

マンションの管理人の一人が囲碁好きで、ときどきマンションの囲碁クラブに顔を出す。あ、誤解なきように、管理人が2交代制で仕事でないときに来て碁を打つのですよ、 話を聞くと私と同年配で、サラリーマンを定年退職してから管理人の仕事に就いたという。70くらいまで働きたいという。 実はマンションの老人クラブで私が一番若い。もちろん60以上70前の方だって大勢住んでいるが、ほとんど66あるいは67くらいまでは嘱託とか別の会社に就職して働いているのだ。私は怠け者である。 私がサラリーマンをしていた50代にはISO審査員になりませんかなんて電話を年に二三回いただいたが、56以降になるとパッタリとなくなった。やはり先方も55前でないと使い物にならないというか働ける期間が短すぎるだろう。 一度だけ60のとき某認証機関から誘われたことがあった。こちらは年齢を言ってもう年寄りですよと断ったが、それでもいかがですかと言われた。 あのときぜひお願いしますって応えていたら今も審査員をしていたのだろうか? でもそうするとスイミングもできず、図書館に入り浸るわけにもいかず、古事記も邪馬台国も縁がなかったのか? もちろん収入はあっただろうけど うーん、過ぎたことではあるが考えてしまう・・・

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米戸氏の論を読んで

数日前、メルマガ「アイソス番外編第200号」でアイソス誌7月号(6/10発売)に米戸氏が品質マニュアルを放棄した理由を解説しているとあった。 https://nihonjinobaq.seesaa.net/article/a27251977.html 私がブログで今アイソス誌を購読していないのでそれについて論評できないと書いたら、同志が該当号を見せてくれた。ありがたい!持つべきものは友である。 早速、米戸氏の論稿を読んで思ったことを書く。 まず驚いたことがある。米戸氏は「ISO9000:2005では、品質マニュアルは『組織の品質マネジメントシステムを定義する文書』であると規定している」と書いている。オイオイオイ!それって論理が通らないよ。もしかして不肖おばQは今まで品質マニュアルなるものを誤解していたのかと、頭が真っ白になったのです。ともかくJIS規格原文を確認しました。 正しくは「ISO9000:2005では、品質マニュアルは『組織の品質マネジメントシステムを規定する文書』であると定義している」でありました。そうでしょう、そうでしょう。そうでなくちゃ論理がとおりません。単なるワープロミスだとおっしゃるかもしれませんが、単純ミスにしては大きすぎまっせ まあここは単純ミスとしましょう。 しかし全体を読みますと、どうも米戸さんという方は品質マニュアルというものを理解していないのではないかという気がしてきました。 師のたまわく「マニュアルはISO9…

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