どうでもいいこと・・か?
10年ひと昔というから20世紀のISO審査は、ふた昔前のことになるだろうか。
当時、ISO9001の審査で老審査員の二人組がやって来た。現場を歩いた時の事、当時私が働いていた工場は自動機をつないでラインにしていた。機械は高さが高くて整備や修理のためにラインをまたぐように何カ所か歩道橋のように階段がつけてあった。ふたりの審査員がそこを渡っていたときのこと、一人の審査員がもう一人の審査員に
「手すりを持つなんて年ですねえ~、私は手すりにつかまらずに登れますよ」と語っていた。
そういわれた審査員は黙って苦笑いしていた。
そしてそれを見ていた私は、先の審査員は現場の経験がないツカエナイ人だなと思ったし、後者をまっとうな人だと思った。
工業高校の時、先生といってもいわゆる教諭ではなく、現場作業を教える実習助手という人たちがいた。実習助手の人は年配の技能者が多かった。私たち生徒は、そういう人たちから現場での注意事項というかマナーというか、そういうものを徹底的に教えられた。なんとなれば我々が怪我をすればみんなが困るからだ。
階段を昇降するときは必ず手すりをつかめ、歩くときはすり足で歩け、25キロ以上の荷物を一人で持ってはならない。荷物の持ち方は・・・そういったことを教えられ、そして教えられたことを守らないと怒鳴られた。ありがたいことだと今も感謝している。
我々は機械科のマナーを教えられたが、電気科は電気科のマナーを教えられた。マナーを身につけない生徒もい…