標準化のたたり

最近標準化について書いた。いや維持についてだった…… なにごとについても約束事を決めてそれを継続しようとするとルールにしなければ長続きせず、すぐに風化し忘れられてしまう。 それは会社の仕事とか部品の寸法だけでなく、町内会でも近所付き合いでも慣習でも同じだ。 江戸時代、越後では百姓(本来の意味は武士や僧侶以外の人)も年寄になれば仕事もしなくてもよくなり、暇をもてあまして医者に行って似た者同士でおしゃべりをする人が多かったという。なんだか現代の日本のようだ。いや昔から日本はそうだったというべきか…… それでは本当の病人が医者に行ったとき、すぐに診てもらえず困った。そこで人々は本当の病気の人以外は医者に行かないようにしようと約束した。しかし百姓たちの約束ではすぐに忘れられてしまう。 そうだ! おふれ書きにしてもらおうとなった。 そして代官に願い出て「重病以外は医者に行ってはいけない」という御触れを出すことになる。 それから200年経って、それをみた現代人は「昔の百姓は医者にかかることもままならなかったとは可哀そう」と理解し教科書に載った。 それを間違いだと大学教授が論文を書いた。 まあ、ルールが独り歩きというか一人残りすることもある。 これからそれを「標準化のたたり」と呼ぶことにしようww

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