大学のEMS認証は今?
1990年代末から21世紀初めの数年間、大学をはじめとする教育機関がISO14001を認証するのが流行した。
千葉商科大の教授になった三橋氏の影響だと聞いたことがあるが真偽は知らないい。
あれから20年、今はどうかとなると、もう完璧に流行は終わった。
まず認証件数の推移を見てみよう。
1998年 1校が認証して始まった。
2009年 49校が認証してピークである。図らずもISO14001認証のピークも同じ年だった。
2015年 27校に減り
2022年の現在は9校である。
注:大学全部、一部門などすべてを含めて数えた。
ISO14001認証件数はピークの63%まで減ったが、大学の方はピークの18%まで減っている。
認証時期が最も遅いのは2007年だから、それが認証ブームの最後だったわけだ。
2008年以降15年間、大学の新規認証はない。これもすごいことだ。企業においては今も新たに認証しようという会社があるということに驚くべきなのかもしれない。
結局、ISO認証の効用がなければ大金を払う意味がないということだ。
更に興味があることは、ISO14001認証流行当時は、認証するだけでなく環境を冠した学部、大学院の研究科がザクザクあった。2010年頃からゴソッと廃部とか看板を書き換えて今や環境○○学部なんてのは見かけない。
あの頃、そういった学部で学んだ学生や院生、そして某大学にはISO審査員の研修をさせるところもあったのだが、そういう経歴の学生たち…