旅行の無理
知床での観光船沈没が大きな話題になっている。
今回は船長が未熟だったとか無理をしたとか、観光船会社が無管理だったとか、報じられている。まあ下馬評はともかく、これからいろいろと調査して解明されるだろう。
それに関してちょっと思うことがある。今日はそれを書く。
我々が旅行に行くと、多少天候が悪くても無理して行こう、無理しても行ってくれと思うことは多いのではないだろうか。出張もそうだが観光旅行でも、長い間夢に描いていたとか、天気が悪くて見えなかったなんていやだというのは人情だ。
あるいはバスとかタクシーに乗っていて、もっと飛ばせとか思うことはあるだろう。
せっかちな私は毎度そんな感じだ。現役時代は出張のときはいつもそう思っていた。
現代では旅行といっても数泊が限度、江戸時代のお伊勢参りなんか、関東からでも片道半月以上、参拝して大阪とか京都を回ればふたつきとか普通だったそうだ。あるいは戦争前、南米移住とかになれば船旅はふたつきかかったそうだ。
今はそういうのんびりとした旅はない。あってもせいぜいクルーズ船くらいだ。とはいえクルーズ船も出港から帰港まで乗っている人はいないらしい。航海の途中から途中までがほとんどらしい。
いや長い旅でなくてもよい。余裕をもって、天候や交通機関の事情で、名所旧跡にいけないならいけないことを楽しむくらいでないと旅の価値が落ちちゃうと思う。
まあ私も悟りきっていないけど、今回のようなことが起きるとそう思う。