グラフに騙されないようにしよう
池上彰が嘘800のグラフを使ってテレビで解説しているのは有名な話である。
グラフというとなにか精密なもの正確なものという信頼を醸し出し見る人が反論できない雰囲気になる。
だが嘘は嘘、間違いは間違いである。
私がISOで何か新しい情報がないかなとネットをさまよっていて面白いものを見つけた。
あるコンサル会社のウェブサイトである。そこに世界のISO認証資格取得企業者数というグラフがある。
「認証資格」とはなにか?と突っ込むときりも限りもないからとりあえず無視する。
このグラフを見ると日本の認証件数は2014に底を打って、上昇に移っている。残念ながらこれを裏付けるデータは見つけることができなかった。
まずこの数字はJAB認定の数字ではない。JAB認定は2007年第4四半期にQMSとEMSを合わせた数が63,238件がピークであり、それ以降減る一方である。2015年に増えた事実はない。
これはISO(組織名である)が毎年調査しているノンジャブも未認定認証も合わせた数字である。
認定だろうが未認定だろうが、調査した結果ISO認証が増えているなら良いことだとおっしゃいますか?
そうではありますが、ちょっと待ってください。
今は2022年ですから昨年9月に公表されたISO survey 2020が最新版です。
ということは2020年の認証件数まで公表されているわけです。しかしウェブサイトのグラフは2015年までです。
なぜ2016年から2020年までの期間のグラフがないのでしょうか…