2024年サヨウナラ
この歳になると、飽きるほど行く年を送り、来る年を迎えた。
だから年末年始の行事も特別のものではなくなり、新年を迎える感動もテンションがあがらない。
せめて良い年でありますようにと、お祈りするくらいだ。
ただ70年の流れを振り返ると、決して悪くはなっていない。
記憶にあるのは、冬、ガラス窓の隙間から雪が入ってきたこと、ご飯は麦と米半々ですぐに臭くなってしまうこと、
夏は生温い水が嫌で、200mほど離れた学校に井戸があり、ヤカンを持って行って井戸水を汲ませてもらった。
家に帰って来るとそれも生温くなってしまったけど
とにかく冬は寒かった。雪が積もっても下駄に足袋を履いて4キロ離れた学校に通った。下駄の歯に雪が詰まると歩きにくくなるから、竹を割って30センチくらい切ったへらを持ち歩き、詰まると立ち止まって雪を取り除いた。
学生服の下にセーターは着たけど、コートとかジャンパーなど買う金もなく、寒かった。
同級生にはしもやけで耳たぶがちぎれてしまったのもいた。
会社に入ると工員は飲むほど金をとっていないから、忘年会、花見などあると、もう飲めるまで飲んで喧嘩していた。
先輩が、毎晩晩酌できるようになって幸せだと言ったのは70年代半ばだ。
自分もそんな生活からだんだんと豊かになり、子供を大学にやれるようになって幸せだと実感する。
今では老人は死ねなんて言うのが流行っているが、ベビーブームの我々世代が今を作ったという自負はある。老後はのんびり遊びたい。
老人の特権は…