湿気がない!


梅雨の季節になったが、子供の頃とは大違いだ。
何が違うかといえば、湿気がない。昔、梅雨時になると湿度90%とかそれ以上なんてことは珍しくなかった。学校の壁が露でびっしょりになっていたし、洗濯物をどこにおいても乾くどころか洗濯機に付いているローラーを回して脱水した時よりしけっているのが当たり前だった。
雨が降るだけでなく、空気が水分を含んでいてもうツライヨーと声が出てしまった。

そんなことを思い返すと今と全然違うとしか思えない。
果たして昔の湿度はどうだったのだろう?
湿度の長期推移というデータが見つからなかったが、わずかにグラフだけ見つけた。
https://www.jsdi.or.jp/~hctenso/MetData/Statis/gr_humi.htm
やはり長期的には湿度が下がってきていると思える。

想像だが、ひとつには田んぼが減ってきたからだと思う。それと私が子供のころは田んぼは一年中水が張ってあった。冬は凍って竹スケートをした。竹スケートとは竹を長さ40センチくらいに切り、それを二つに割っていくつか穴をあけ、ゴム長に縛り付けてすべった。本当のスケートと違いブレードが二つあるわけだけど細かいことを気にしてはいけない。
おっと、今の田んぼは冬は乾かしておく。湿地だと機械が入らないかららしい。
家内は昔は家の田んぼを冬とぐわで掘ってドジョウを取っていたけど、今は乾いているからいないんだと笑う。
福島の知り合いの家に井戸があるが、30年位前に比べて水面がどんどんと下がっているという。彼は当たり前だという顔をして、だって家の近くに水田がなくなったから当然だねと言った。
田んぼが減り、しかも稲を栽培していないときは水を張らないとなれば地域全体の湿度が下がるのは当然だ。

就職して初めの頃、塗装をしていたが、梅雨時になるとカブレ(ブラッシング)が出て困った。対策するにはリターダーシンナーを入れたり、部屋を保温したりしたが、本質的な解決は空調をしないとだめ、日によっては塗装をしないなんてこともあった。
ともかくあの湿気がないのは過ごしやすいのではあるが、そのためにおかしくなってしまうのではと懸念する。
気候変動とか温度上昇なんて体感できる数字じゃないが、湿気はもう嫌でも気づかされる。

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