朝、歯を磨いていて自分の歯はきれいだなと自分で思ってしまった。いやうぬぼれではない。私は朝晩だけだがしっかりと磨いているつもりだ。そしてふた月に一度、歯医者に行って歯石とりと点検をしてもらっている。
歯医者に定期的に点検してもらうようになったのは退職後だからもう8年になる。そもそもは私は乱杭歯であるために、かみ合わせが悪く門歯が犬歯に当たり角がすり減りとがってくるのだ。当然舌に当たると痛い。それで何とかならないかと暇になったこともあり歯医者に行ったのが初めだ。
その件に関しては少し歯先を削ってもらい終わったのだが、歯石がたくさんあるから取りなさいとなり、終われば定期的に来なさいと言われた。
まあ、そう言われればハイと言うしかなく、その後特段悪いところはないが、定期的に歯医者に通っている。
歯石取るのは医者でなく歯科衛生士がするのだが、人によりキャラクターがさまざまだ。最初は年配の女性で柔らかく応対してくれて、よく磨けてますよとか当たり障りない話だった。
何人か変わった後、2年ほど前に若い女性が担当になった。この人、言いたいことをバリバリ言う。歯石がたくさんついている、もっとしっかり磨けと命令形だ。言われれば面白くない、一生懸命磨いた。それでもふた月後に行くと、歯石が……以下同文。糸ようじを使えと言われたり、先端がとがっている歯ブラシで歯間を磨け、ああだこうだ……
言われるたびに、なにくそ!今度こそ!と私も工夫を凝らし、丁寧さを増して磨きました。そして昨年のこと、定期的に行ったら「おお!きれいになりましたね」
その言葉、二言はないな!と思ってしまいました。
今は歯磨きの要領も分かってきたのであまり時間もかけずに歯石が~と言われることがない。ヨカッタ、ヨカッタ。
まあ、鏡で自分の歯をチェックしていて、そんなことを思い出しました。
そして思い出したのは私が現役時代に勤め先に売り込みに来た認証機関の営業マンのこと。認証機関の売り込みなんてそんなにありませんが、年に数回はありました。初めて訪問した東証一部の会社にISO審査をウチに鞍替えしてくださいなんて言っても「ハイ、検討します」なんてありえません。だいたいが業界関係、出向者を出しているとか、資本関係とか、しがらみで決まっていますからね。営業マンもそれを知っているだろうけど、何社回りましたなんて上に言う証拠つくりもあるのでしょう。
それはともかくそのときは同僚と私が応対しました。
いや~、口が臭くて参りました。同僚は椅子を後ろにずらして息を止めてました。さすがに私は失礼なことはできないと、じっと我慢の子。早々にお帰りいただき同僚と顔を合わせて苦笑いしました。
口が臭いということはどう評価するか?
私は単純にしょうがないとか病気だから仕方がないということではないと思います。頭にフケがたくさんついていたり、来ている服がボロだったりすれば、他社さんを訪問するには不適でしょう。いやしくもビジネスをするなら口臭を止める手立てをするのが常識と思います。お帰りくださいと言われてもしょうがない。
その方とはそれっきりですが、10年たった今でもあの強烈な臭いは忘れません。他山の石といいますから、私は日々歯を磨き、虫歯がないように歯石がつかないようにと務めています。
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