ISO NETWORK続き


2月14日にJQAが広報誌ISO NETWORK37巻を出したと書いた。
http://www.mars.dti.ne.jp/~saitota/2022/iso862.html
そのとき私は褒めたのだが、じっくり読むとほめて損したと思った。
そんなことを書く。

広報誌の18ページに、ISO Survey 2021について書いている。
ISOサーベーは2022年9月末に発表されているから、2023年2月に掲載するのはいささか時期遅れだ。
私は2022年10月17日にそれについて書いているが、大会社であるJQAが半年も遅れた今頃とはどうしたものでしょうか?
おっと、そんなことはどうでもいい、中身だよ兄貴!
主要な数字を表にして、文字数260字のコメントがあるだけで、手抜きも甚だしい。

しかもSVOCのある意味ある文章は
「いずれの規格も前年よりも増加しています。
特に2018年に発行されたISO 45001(労働安全衛生)は、4年間でおよそ30万件に迫る認証数となり、品質、環境に次ぐマネジメントシステム規格となっています。」

だけである。
じゃあ意味ある文章が正しいのかとなると、これもいささか疑問である。
●いずれの規格も前年より増加しているのか?
●ISO45001はQMS、EMSに次ぐMS規格になったのか?

答えは
いずれの規格の認証件数も前年より増加している……正しい
ISO45001はQMS、EMSに次ぐMS規格になった……正しい
嘘偽りはない。

だが、QMSの40%、EMSの52%、OHSMSの64%は中国であるということだ。
前年より増加しているのは中国である。他の国でも増加している国は若干あるが、微々たるものだ。
真実のみ語っていても、誤解を招くだろう。
さすがJQAは数字を扱うのは上手だ……と感心するわけはない!
私はJQAの表現は、「世界中でISO認証が広まっている、認証しろよ、遅れるぞ!」そういうメッセージであると受けとる。

JQA ISO NETWORKのダウンロードは下記から、
https://www.jqa.jp/service_list/management/iso_info/iso_network/vol37/


この記事へのコメント