私の祖母ははっきりしないが明治10年か12年生まれだった。
ばあちゃんは昔、人魂をみたことがあるとよく言っていた。
子どものときだから細かいことは忘れたが、ばあちゃんが言うには、細長い棒のようなものが日中、空を飛んで行ったという。
聞いた人は、日の中出たのを人魂というのかどうか、その辺で首をひねっていた。
私は暇があると、ベランダとか外廊下から空を見るのが好きだ。
私の住んでいるところから羽田に降りる、飛ぶ飛行機が見えるし、成田には着陸する飛行機が見える。成田から飛ぶ飛行機は上昇してしまい、我が家からは見えない。
その他に下総基地のP3Cがよく飛んでいる。P1はまだ見たことがない。
ときどき習志野演習場でパラシュート降下をするC1かC130か分からないが飛んでいる。
そんな飛行機を見ていると、ばあちゃんが見たのは、飛行機だったのではないかという気がしてきた。ライト兄弟の飛行機が飛んだのは1903年、日本では富士重工の祖、中島飛行機を作った中島知久平が1910年に飛んだことだそうだ。
ばあちゃんが見たのは1920年とかだろうから、その頃、田舎で飛行機等観たことがない人が初めて見たら人魂と思ったのか?
飛行機も胴体があって翼があってと見えるのは、めったにない。日陰になると翼と胴体の明るさが大きく変わり一方しか見えないこともある。また傾けば土星の輪と同じく薄い翼は見えない。
そんなことを思った。
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